11月30日は秋篠宮殿下の48歳のお誕生日。
それに先立って記者会見に臨まれた。
その中で、昨年春頃から始められた、
天皇陛下が皇太子殿下と秋篠宮殿下をお召しになり、
さらに宮内庁長官も陪席するという「ご懇談」の場
(ほぼ毎月、御所で開催)について、記者から質問があった。
「ご懇談の様子とあわせ、殿下の心に残ったやり取りを
お聞かせください」と。
これに対する殿下のお答えは、こうだった。
「懇談の様子とか、やり取りというのは、
お話しするのは控えたいと思います」
記者の質問に全く無回答というのは、この質問だけ。
ということは、逆にこのご懇談がいかに重要なものであるかを
窺わせる。
ご懇談そのものの「意義」については、
殿下ご自身が次のように語っておられる。
「いろいろな事柄について見解を共有するということは、
私はそれ自体非常に意義があることだと思っています」
「もちろんそれぞれ意見が違うこともこれは当然あるわけですけれども、
そういうことも含めて宮内庁長官が知っていてくれるということは、
私は非常にいいことだと思っております」と。
殿下のご発言で注目すべきは、
宮内庁長官への信頼感が率直に表明されていること。
よく宮内庁長官が陛下のご意思も顧みず、
勝手な言動をしているかのように言い募る輩がいる。
だが、殿下のこうした信頼感を目の前にすれば、
そうした妄想が事実から全くかけ離れていることは、明らかだ。
そもそも陛下のご意思を軽んじながら、
毎月こうしたご懇談に陪席させて頂くことが可能かどうか、
常識で判断すれば分かるだろう。
宮内庁長官は、陛下のご意思はもちろん、
皇太子殿下や秋篠宮殿下のお考えを十分承知した上で、
それらを最大限尊重すべく努めておられるはずだ。
むしろ「保守」ヅラをして、
宮内庁長官の言動を悪し様に言う連中こそ、
陛下のご意思を蔑ろにする者と言うべきだろう。
なお殿下は、午前のご懇談が終わった後、
「皇后陛下も一緒に4人でお昼をする、
これが非常にほっとするいい機会である」と仰っている。
ということは、その前のご懇談が、
かなり緊張感を伴う場であることを想像させる。
そもそも、皇后陛下がご懇談に同席されていないこと自体が、
このご懇談の性格をはっきりと表していよう。